<< June 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
<< 辛さの度合い、孤独の度合い(1) | TOP | 若者のリアル?みたいな。 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

- | - | -
辛さの度合い、孤独の度合い(2)
続き。

一人暮らしで、やることは勉強だけ。隣室の音が癇に障りどうしようもなく気が散るも、痛々しい生真面目さで自分を机に向かわせる。だが年齢が年齢なので性的欲求に勝てず、街ですれ違っただけの女の子を後追いしてしまったりするのだった。
どうして勉強がはかどらないのか。なぜ成績は勉強時間に比例してくれないのか。
そう思ってかは知らないが、毎日のように紙に洗面器をあてて円グラフを作り、自分の1日を何度もスケジューリングする様には、「止めろぉ!」と画面に向かって言いたくなった。

大学受験が全てじゃない、別の君らしい生き方など無数にあると人は言うだろうけど、そんなことは無意味だ。
早稲田に合格する以外の道を知らず、それ以外の選択は生涯負けを背負って生きていくことだ、と思い込んでいるかのような彼にとっては。そうして緊張感に耐えられず、試験当日電車の中で、目の前の赤ん坊を振り回してしまうのだ。

私はあの浪人時代、受験というものを一体どうやって乗り越えることができたのか、人に説明できるほどよく分かってはいない。今考えたらその程度のことなのに、当時自分に落とした影は大きかった。
明らかに自分より勉強時間が少なさそうな同級生が要領よく点数を伸ばしていく不安の中、私の場合は1つ、ランクを下げた学科を選ぶことで決着をつけた。

が、彼はそういう選択肢を考えてもいない。「乗り越える」なんて大層な言葉だけど、そういうことだ。

もう1つ、自分には不安を共有できる友人が何人もいたが、映画の中の彼は常に一人。
いかにも人付き合いが下手そうで、障害があるのか片足を引きずって俯き加減に歩く彼の風貌が一層心を重くする。数少ない友達を反対側のホームに見つけ、大きく呼びかけた後に必死で階段を駆け上がって行こうとするも、既にその人は電車に乗って、彼を待っていてはくれなかった。

今も嫌な余韻を残すのは、ラストの暴発ではなく、線路沿いにポカンと佇む彼の姿。



奥秀太郎監督最新作「USB」
11/28(土)〜一週間レイトショー!
応援ブログ更新中!
日々 | comments(0) | trackbacks(0)
スポンサーサイト
- | - | -
COMMENTS
COMMENT?










TRACBACK URL
http://cinemattic.jugem.jp/trackback/291